行く年の読書来る年の読書 2004-2005

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□今年読んだおすすめできる本

今年読んで興味深かった本をあげてみます。だいぶ忘れているものもあるので、そのあたりは紹介に終始してますが、ご愛嬌ということで・・・

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『自由はどこまで可能か―リバタリアニズム入門』(森村進/講談社現代新書)

「所有」とは何か、国家は何のためにあるのかといったことを考える際の一方の魅力的なアプローチ(他方は公共哲学的なそれということになろうか)を提示している。リバタリアン的な世界は実現可能かという反論がしばしばなされるが、そういった実行可能性とは別の次元、すなわち国家の専断を批難する際の有力な基盤となりうるという点では議論に値する立場であると考えている。更に言えば、原理的な捉え方の問題として「私たちがどのような秩序(order)のもとに置かれるべきか」という問いへの一つの解答を、コミュニタリアニズムが描くような世界の魅力(たとえば、景観や自然の保護、共同体の存続・維持)とは別の側面から、提示することが可能だろう。この期待は第7章(自生的秩序について)のような議論を視野にいれると、「実感として」も湧いてくるように思われる。

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『ウィトゲンシュタイン入門』(永井均/ちくま新書)

ほとんど覚えていないが、相変わらず永井ワールドが炸裂している。前置きにもあるとおり、この本は入門書でありながら概説書ではない。しかも、哲学の入門書というよりは、「哲学」―つまり哲学することの入門書である。そしてまた筆者も述べているように、ウィトゲンシュタイン「哲学」の問い・答え自体の複雑さが平易な形で解きほぐされているわけでもない。永井均の本全般に言えることなので本書に限ったことではないが、とにかく考えたい人にお奨め。

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『現代思想の冒険者たち Select デリダ』(高橋哲哉/講談社)

彼の死を悼んで挙げてみる。私たちの思考のあり方(そして記述?)が二項対立的な概念区分に束縛されているという主張は、何らかの提案を含んでいないという点では不毛だが、その破壊力は私たちを魅了してやまないと思われる。法哲学的にはデリダの「正義」論(第4章)が取上げられているところが評価される部分ではあるらしい。もっとも僕はほとんどわからなかったが。

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『二十世紀の法思想』(中山竜一/岩波書店)

途中までしか読んでいないが、とにかく読み易い。20世紀の法思想の展開を「言語論的転回」を主たる観点として解説する。したがってというべきか、ウィトゲンシュタインおよび彼の法学への影響にも丁寧に言及されている。ドゥオーキンの法理論が詳述されていたのは、僕の知識的不足を補うという意味でありがたい配慮だった。


□4月までに読みたい本

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『ウィトゲンシュタイン―言語の限界』(飯田隆/講談社)

途中で投げた『論理哲学論考』を読み切って知識人に仲間入りするためです。単純に言語哲学は面白いと思います、が苦手(前述)。




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『コモンズ』(ローレンス・レッシグ/翔泳社)

サイバー法といえばこの人。いい加減読まないとまずい。
『CODE―インターネットの合法・違法・プライバシー』も読んでないし・・・




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『アナーキー・国家・ユートピア』(ロバート・ノージック/木鐸社)

ロールズ批判で有名なノージックの主著。せめて第10章(メタユートピア論)だけでも読みたい。個人的にはリバタリアニズムの中で最も面白い議論ではないかと。




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